「観光危機管理体制」と「なまずせんべい」

先日、下記の講演会に参加する機会がありました。

第143回環境サロン『地域における観光危機管理体制の強化に向けて―災害時の「共助」を促進するために、あなたにはなにができるか』(主催:環境情報科学センター)⇒詳細

沖縄県観光危機管理基本計画の策定に携われた株式会社JTB総合研究所の河野まゆ子主席研究員から、観光地で災害が起こった際の対策の必要性や対策構築のためのステップ、さらには各地で増加する外国人観光客への対応などについて、貴重な話題提供をいただきました。

河野さんのお話で、特に印象に残っているのは、「観光」と「防災」という、通常業務ではほとんど接点がない関連部局をいかに連携させていくかに関する困難さについての数多くの経験談(苦労話)です。

いわゆる”縦割り”行政の障壁が、複雑な現代社会の諸問題の解決を困難にしているということは、昔からいわれているものの、この壁を乗り越えることは並大抵ではないことを改めて気づかせていただきました。

言わずもがな、わが国は地震大国であり、河野さんの話でも地震時の対応についても時間を割いて話をされました。

地震といえば、大地震の予兆としてナマズが騒ぐ出すなんてことが昔から言い伝えられています。科学的信憑性は怪しいですが・・・。

ナマズで思い出すのは、半年くらい前に、吉川市役所の岡田環境課長から相談事があるということで来学されたときに、なまずの里 吉川名物「なまずせんべい」をいただいたことです。

最近では、来客時の菓子折りなどは儀礼的で省かれることも多くなっていますが、やはり心遣いは有り難いものです。

岡田さんが、「なまずせんべい」について嬉々としてお話されるしぐさに、強い吉川愛を感じました。職務上は、環境だけを考えれば良いはずですが、日頃から吉川市を良くしたいという思いを持つことが、部局の職責を超えて、地域振興や観光にも貢献することになるのです。

こんなところに、”縦割り”行政の壁を乗り越えて、部局間のパートナーシップを推進するヒントがあるような気がしてなりません。