自転車通勤のすすめ

 私は自転車で通勤しています。正確には、職場の最寄の駅から職場までの行程を、バスを利用する代わりに自転車を利用しているだけですが。

 自転車利用の良いところは、動力が人力のために化石燃料を使用しないこと、排気ガスなどの環境負荷もないことから地球環境にとって良いこと、身体を動かすのでメタボリック傾向にあるアラフォー男にとって健康に良いことといった一般的なメリットだけでなく、ゆっくりと走りながら、街並みや、その町で生活する人々を姿を眺めることはとても愉しいです。

 もうあれこれ5・6年も同じルートを走っていると、「変わるもの」「変わらないもの」があることに気づきました。これは、ある種の「定点観測」でしょうか。

 「変わるもの」として、店舗の業態が次々とかわるビル、商売をする人にとっては魔の一角というべきところや、車好きがオーナーとおぼしきとある豪邸の駐車場に置いてある自動車の変遷など。

 「変わらないもの」としては、ある商店街を午前8時過ぎに通ると必ず見かける若い男性警察官です。この警察官の方は、商店街の一角に「辻立ち」して、通りすぎる人、其々に、「おはよう!」「おはよう!」と甲高い声で明るく挨拶をされているのです。

 この時間帯にこの商店街を通らないといけないときには、朝一番から仕事が入っているような、ある意味、楽しくない気分である場合がほとんどですが、彼の声を聞くと、とても明るい気持ちになります。これは、その地域コミュニティの人々にとっても同じ思いだと推測しております。彼は、おそらく警察という組織のヒエラルキーの中ではいわゆるエリートではないはずですが、彼のような近隣の皆さんに愛される警察官さんによって、日本の安寧が守られているんだという思いを強くしました。あわせて、やはり人間社会において挨拶が基本であり、彼のように明るく挨拶できる人に今からでもなりたいと思いました。

自転車通勤で行こう

自転車ツーキニスト (知恵の森文庫)